食品表示しなくていい場合|お菓子販売のためのガイド

  • 2026.3.23
  • 2026.3.23

和菓子屋やケーキ屋、催事販売など、お菓子を対面で販売する場合、「食品表示は必要なのか?」と迷うことはありませんか?例えば、ショーケースから取り出したケーキや、トレーに並べた焼き菓子には食品表示ラベルが付いていないことも多く見られます。これは、食品表示がすべての食品に必要というわけではなく、包装の仕方や販売方法によって食品表示しなくていい場合があるためです。この記事では、和菓子屋・ケーキ屋・催事店などのお菓子販売において、食品表示しなくていいケースについて、食品表示法の考え方をもとにわかりやすく解説します。

お菓子販売の食品表示しなくていい場合

食品表示は、容器包装された加工食品について表示することが法律で定められています。ですので次のような容器包装されない販売方法では、食品表示ラベルが不要になることがあります。

・和菓子屋のショーケース販売
・ケーキ屋のショーケース販売
・パン屋のトレー販売
・催事店などの対面販売
・量り売りの焼き菓子

このように容器包装されない加工食品を扱う対面販売では、消費者が販売員等にその場で商品の情報を確認できることから、表示義務はないとされています。消費者が安心して購入できるよう、次の情報を確認できるようにしておくことが推奨されています。

・原材料
・添加物
・アレルゲン
・保存方法
・賞味期限または消費期限

消費者に情報を伝える方法としては、例えば次のような方法があります。

・店頭掲示
・商品POP
・商品一覧表
・スタッフによる口頭説明

お菓子販売で食品表示が必要な場合

一方で、次のような場合は食品表示が義務付けられているのでしっかりチェックしておきましょう。

・袋に入れて販売する焼き菓子
・個包装されたクッキー
・箱入りのギフト商品
・冷凍ケーキ
・通販で販売するお菓子

このように、容器包装された加工食品として販売する場合は、食品表示をしなくてはいけません。表示すべてきとして食品表示基準に規定されているのは、次のような項目です。

・名称
・原材料名
・添加物
・原料原産地名
・内容量
・賞味期限または消費期限
・保存方法
・賞味期限または消費期限
・製造者または販売者(販売者の場合は製造所も記載)
・アレルゲンを含む旨
・栄養成分表示(条件により免除あり)

その他に、輸入品の場合は原産国、製造者・販売者の代えて輸入者を、遺伝子組み換え食品を使用した場合はその旨、等が定められています。個別の食品表示基準が定められている場合はそれに従いましょう。

食品表示の書き方については
<a href=”https://wagashi-biz.jp/blog/syokuhin-hyouji/”>食品表示の作成方法</a>
記事で詳しく解説しています。

資材の使い方によって食品表示しなくていい場合

和菓子屋やケーキ屋、催事店などの対面販売においては、食品表示ラベルが不要になる場合があることをご説明しました。

ただし実際の販売現場では、同じ商品でも包装資材の使い方により、食品表示をしなければならない場合もでてきます。

食品表示が必要かどうかの判断ポイントは、使用する資材そのものではなく、

「あらかじめ容器包装されているかどうか」です。

同じケーキや焼き菓子でも、販売方法によって食品表示の扱いが変わります。それぞれご説明します。

例:ケーキの販売方法

シートで包むケーキ

注文に応じてショーケースから取り出したケーキを紙のシートに入れて販売する場合は、店頭包装とみなされ食品表示の義務はありません。

例えば次のようなケースです。
・ショーケースからケーキを取り出す
・紙のシートで包む
・箱や袋に入れて渡す

ケース入りケーキ

一方で、次のような販売方法の場合、食品表示は必須になります。
・プラスチックケース入りケーキ
・個包装されたケーキ
・最初からケースに入れて販売するケーキ

この場合は、容器包装された食品として扱われる可能性が高く、食品表示ラベルが必要になります。

焼菓子の場合も同様です。

例:焼き菓子の販売方法

トレー販売

・クッキー
・フィナンシェ
・マドレーヌ

容器包装に入れずトレーに並べて販売する場合は、食品表示ラベルが不要になることがあります。

個包装焼き菓子

・袋入りクッキー
・個包装フィナンシェ
・個包装マドレーヌ

焼菓子を包装してから同じようにトレーに並べて販売する場合は、容器包装された食品となりますので食品表示が必要です。このようにあらかじめ袋や箱に入れて陳列する場合は、食品表示が正確にされているか確認するようにしましょう。

食品表示がいるかいらない判断する早見表(お菓子販売)

お菓子販売では、容器包装された食品かどうかによって食品表示の必要性が変わります。

販売方法食品表示
ショーケース販売(和菓子・ケーキ)不要になることがある
トレーで販売(焼き菓子)不要になることがある
量り売り不要になることがある
袋入り焼き菓子必要
個包装クッキー必要
箱入りギフト必要
冷凍ケーキ必要
通販商品必要

※判断の基準は「容器包装された食品として販売しているかどうか」です。

食品表示の目的

食品表示は、消費者の安全と健康、自由な食品選択を目的とした制度です。
適切な食品表示をおこなうことで、
・食物アレルギー事故の防止
・食品の安全の確保
・商品の情報伝達
につながります。

特にお菓子は
・卵
・乳
・小麦
・ナッツ
などのアレルゲンを含むことが多い食品です。

容器包装する場合は正確な食品表示をおこないましょう。そして注文に応じて店頭包装する対面販売の場合でも、消費者が必要な情報を確認できる環境を整えることが大切です。

まとめ|お菓子販売の食品表示ルール

和菓子屋・ケーキ屋・催事店などの対面販売では、次のようなケースで食品表示ラベルが不要になることがあります。

食品表示が不要になることがある
・ショーケース販売
・トレー販売
・対面販売
・店内製造販売(非包装)

食品表示が必要
・袋入り焼き菓子
・個包装商品
・箱入りギフト
・冷凍ケーキ
・通販商品

販売形態に応じて食品表示のルールを理解し、消費者が安心して商品を購入できる環境を整えましょう。

この記事を書いた人

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渡邊 友佳子

2020年なごみやに入社。前職では銀座あけぼのにて16年間、和菓子・米菓の商品企画を担当。東京製菓学校卒業後、茗荷谷「一幸庵」にて3年間修業。TORAYACAFE勤務。プライベートでもお菓子が大好きです。<資格>製菓衛生士、表示検定中級